ステロイドってなんだろう? |
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- ステロイド剤がアトピー治療に不適切な訳
- アトピーの3 つの原因と関連して、どうしてアトピー治療にステロイド剤を使用してはいけないのかをデータで説明しましょう。
- ステロイドを使うと、実はアレルギーが悪化する
14名のアトピー患者さん(小児)にご協力いただき、ステロイド塗布前と塗布後1カ月の卵白の特異的IgE値を測定すると、なんと1名を除き13名が約1.5倍〜3倍と明らかに増加した(1名は変化無)という結果が出ました。これは、ステロイドを塗り続けると、アレルギーが増悪することを示しています。治しているつもりが、病気を増悪させているというとんでもない事実ともいえます。また、少なくとも卵白アレルギーのあるどもに、ステロイド剤は塗布するべきではないとこのデータは示していますが、現実には多くの人が知らないで使用しており、怖い話といえます。
- ステロイドを使うと、より強い感染症が増加する
これは、より厄介な悪化をしやすい状況に変化するということを示しています。ステロイド軟膏塗布での細菌検出率の変化を調べると、ステロイド未塗布群では、陽性患者の約83%に黄色ブドウ球菌が検出され、MRSA、緑膿菌検出者はほとんどなく、細菌無しも約10%いました。ところがステロイド塗布群において黄色ブドウ球菌は約60%に減少しますが、より菌力の強いMRSA(約22%)や緑膿菌(約15%)が増加しているが分かります。また、細菌感染無しはほとんどいない状態となっています。ステロイドを塗り続けると、免疫力が低下するので、菌感染に弱くなり、より強力な菌の感を招く可能性が高まります。これは悪化を繰り返す治りにくい状態に移行する可能性が高いことを示しているのです。
- *木俣先生所有のデータ
- ITストレスはアトピーを悪化させる
2時間の携帯電話でのメール、TVゲーム、PC使用実験で、明らかにアトピーが悪化。興味深いところは、同じアレルギーでもあるのに鼻炎は悪化せず、アトピーは有意に悪化したということです。現代においてこれらは必要な生活の一部となっている感があり、ストレスとは考えられていませんが、明らかにアトピーを悪化させる因子になっている以上、これらITストレスを減らす意識改革や努力も必要だといえるでしょう。
- *2003年に木俣先生がイギリスの医学誌「Brain,BehaviorandImmunity」に発表したデータ「アトピー性皮膚炎における、コンピューター使用でのストレスによる、アレルギー性膨疹反応とアレルゲン特異的IgE産生の増強」より
