毛細血管がアトピーを改善する理由 |
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- ● アトピーの血管は 漏れやすい
- 血管の状態は、皮膚だけでなく体全体に影響をおよぼすことがわかったと思います。それでは、アトピー性皮膚炎と毛細血管の関係はどうなっているのでしょう?
アトピー性皮膚炎は、漏れやすい未熟な毛細血管が増えた状態といえます。紫外線に長時間あたると毛細血管が炎症を起こし、新たな血管を増やして炎症物質を処理しようとしますが、アトピー性皮膚炎ではその状態が慢性的に続いているのです。
さらに、掻くことによっても血管の炎症が生じて血管透過性が亢進し、未熟な毛細血管からは血液成分がどんどん漏れて炎症を起こすという悪循環に陥った状態です。
この悪循環を断ち切るにはどうしたらいいのでしょう?
それは、毛細血管の成熟化により血流を安定させることです。毛細血管を成熟させるポイントは、壁細胞と内皮細胞がしっかり接着して中身が漏れにくい状態にすること。つまり皮膚のゴースト化を防ぐ美肌の条件と同じです。
- ● アトピー改善、美肌キープの対策は?
では、具体的な対策はあるのでしょうか?その手がかりとなるのが、アンジオポエチンというタンパク質とその受容体であるTie2(タイツー)です。
毛細血管の壁細胞から分泌されるアンジオポエチンが内皮細胞のTie 2を活性化させると、壁細胞と内皮細胞はピッタリくっついて血管構造が安定します。
つまり、アトピー改善や肌の老化防止に重要なのは、Tie 2を活性化させることなのです。

