アレルギーの原因物質を見つけよう |
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- アレルギー症状の起こり方にも注意する
- 即時型(はっきり型)遅発型アレルギー
-
アレルギーの原因物質と遭遇してから、
数十分後から始まり、数時間で終わって
しまう反応は即時型(はっきり型)と言われています。
離乳食で初めて食べたものでじんましんになった、
衣替えでしまってあった服を取り出してアトピー症状が悪化した、
猫にさわって目がはれたりくしゃみ・はなみずが止まらなくなった、こんなケー
スが即時型です。
病院では、血液検査(IgE検査)でわか る場合もあります。他には、血液中のヒ スタミンを測定するヒスタミン遊離試験、 皮膚にアレルゲンを軽く刺すプリックテ ストなどで診断します。
遅発型のアレルギー反応は、即時型に 続いて数時間後に始まります。この場合、 血液中の好酸球の多さで反応が予想でき ます。
- 遅延型(かくれ型)アレルギー
-
遅延型(かくれ型)は時間が経過して
から症状が出るため、原因物質との関係
がはっきりしません。牛乳アレ
ルギーが代表例で、飲んでから
6時間以上後になって、はなみ
ずなど風邪のような症状が出ま
す。1~2日後に症状は最悪と
なり、喘息の発作が出たり、発
熱したりします。
遅延型アレルギーでは扁桃腺 が腫れることが多いので、扁桃 腺の肥大が続き、さまざまなア レルギー症状がある場合は、遅 延型を疑います。
遅延型アレルギーの場合は、 血液検査(IgE検査)だけでは わかりません。だから血液検査 の結果で牛乳が陰性だとして も、牛乳アレルギーがないとは 言い切れません。問診から疑いを持って 除去食試験を行ったり、リンパ球刺激試 験などのより詳しい検査が必要になりま す。
即時型、遅発型、遅延型アレルギーが 同時に出る場合もあります。その場合、 症状の出方は3つの山を作ります。
①即時型アレルギーが数十分後に始まり 数時間で終わる。
②遅発型アレルギーが始まり、数時間で 治まる。
③半日ほどで遅延型アレルギーが次第に 強くなり、1~2日でピークを向か え、その後徐々によくなっていく。
この流れを知っておけば、症状の悪化を 防ぐことができます。即時型の反応が起 きた後は、遅延型が起こることを予測し て無理な生活(ストレスが強かったり睡 眠時間が足りなかったり)をしないよう に心がければいいのです。

- 食事日記を家族全員でつける
-
アレルギーの原因を突き止めるには、
症状の起こり方も考慮して、アレルギー
を起こした経過を詳しく思い出すことが
最も大切です。アレルギーの原因・誘因
がわかれば、再発防止のために生活環境
を整え、食事メニューを考慮し、睡眠不
足や過労など無理のない生活を心がける
ことで再発の防止や症状の軽減につなが
ります。
特にお子さんがアレルギー疾患の場合、 家族で食事日記をつけることをおすすめ します。毎日食べたものを日記に書いて いけばいいのですが、ポイントがありま す。それは本人だけでなく家族全員が食 べたものを記録すること。赤ちゃんや子 どもは、他の家族が食べたものに接触して症状が悪化することがとても多いから です。
本人が食べたものだけでは、原因の食 材がわからないことがあるので、お母さ んはもちろん、お父さんや兄弟が食べた ものも把握することが大切です。食品の アレルゲンは、皮膚から入ってくること がとても多いことを覚えておいてくださ い。アレルゲンとなる食品を食べないだ けでなく、食べこぼしや食べた人との接 触にも注意すれば、症状の改善につなが ります。
