冬前のアトピー対策、準備ケア |
![]() |
- ●●● 入浴で「冷えの解消」を訓練して、冬を迎えよう
-
乾燥した時期にアトピー性皮膚炎の方が抱えるもっとも大きな問題点は、乾燥から生じる「バリア機能の低下」です。
「バリア機能の低下」は、その後、アレルギー的要因を増強することでアトピー性皮膚炎の症状を悪化させたり、また発症要因として関わることもあります。
アレルギーを主要因とするアトピー性皮膚炎の割合は、最近では減少してきたと言われており(昔ながらの「大きくなれば自然と治る」と言われていた小児のアトピー性皮膚炎など)、今は皮膚のバリア機能を「出発点」としたアトピー性皮膚炎が増えています。
「冷え」の状態を、乾燥が強まる時期の前から対策を行い解消することは、結果的に皮膚のバリア機能を高め、症状の悪化要因の「一つ」を解消してくれます。 これまで述べたように、「冷えの解消」とは、自分の体が血流が良い状態を維持してくれて、初めて成り立ちます。そのため、毎日の反復した「訓練」が必要とも言えます。
冷えが強くなってきてから慌てて対策するよりも、冬を迎える前からしっかり対策を行うことは、冬が始まったあとの乾燥から生じる症状悪化を防ぐことにもつながります。
毎日の入浴という生活習慣の内容を、少し変化させるだけで対応できることですので、今のうちから積極的に「適切な入浴」を取り入れましょう。
なお、入浴はアトピー性皮膚炎に対して「諸刃の剣」といった側面も持っています。
入浴時間、温度、回数、そして入浴環境が不適切な場合は、皮膚と体に対して逆にデメリットとなることもあります。むやみに入浴を行うのではなく、「自分にあった入浴法」を実践するようにしましょう。
自分にあった詳しい入浴方法は、アトピー相談室までお尋ねください。

