秋から冬に向けてのアトピーケア |
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- 角質層の水分をしっかり維持しよう
- アトピー性皮膚炎により生じるかゆみの原因は、大きく二つに分けられます。一つ目は、免疫機能の異常状態により
IgE抗体がアレルゲン(非自己の異物)に過剰反応することによって起こるかゆみ。もう一つは、角質層の乾燥による、皮膚の機能異常がもたらすかゆみです。
免疫機能の異常が原因である場合は、免疫を抑制するステロイド剤やプロトピック軟膏などにより、かゆみそのものを抑制することが可能です。 しかし、皮膚の機能異常が原因の場合は、免疫機能による炎症反応が先に生じているわけではないため、ステロイド剤やプロトピック軟膏が 効きづらいかゆみと言えるでしょう。
もちろん皮膚の機能異常が原因の場合でも、ステロイド剤やプロトピック軟膏でかゆみが治まることがあります。 しかしそれは、どちらかというと薬の基材として使われているワセリンなどによる保湿効果によるものと言えるでしょう。 ワセリンによってある程度の水分保持能力を高めることはできますが、ワセリン自体には水分が含まれていません。保水が足りない場合、 ワセリンだけでは十分な潤いが保てず「薬が効かない=強い薬に代わりやすい」という悪循環が生まれることがあります。
秋から冬にかけてのアトピーケアの最大ポイントは、乾燥によるかゆみを軽減することです。そのためには、角質層の水分をしっかりと 維持できるような「スキンケア」を行うことが大切です。

