11月のアトピーケアのポイントとは |
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血流を良くする、という目的で入浴を行う場合、最も注意して欲しいのは「入浴温度」です。
「温まる」ということを考えると、実は、高い温度での入浴は、血流を良くする=冷えを改善するという目的に逆行した方法になります。
体の深部温度は、だいたい37℃〜38℃です。この深部温度がもし40℃以上になると、内分泌や酵素の産生低下、内臓機能の低下が生じることになり、生命維持にも影響が出始めます。そのため、体は40℃以上の熱は基本的に「受け入れないように」働きます。つまり、体の内部では「血流を下げて」皮膚に受けた熱を伝えないようになっているのです。

冷えの改善、血流を良くするための入浴は、反復継続してこそその効果が見られるようになります。
理想的には最低でも朝晩の入浴(一日二回)を行って欲しいと思いますが、反復継続した入浴を行うことを考えると、大切になるのは「入浴環境」です。
入浴環境が悪いまま、入浴を反復継続すると、皮膚や体へのマイナス点も積み重なっていくことになります。
特にアトピー性皮膚炎の方の場合、最低でも「水道水中の塩素」に対する対策は行うようにしましょう(皮膚のタンパク質を破壊し、バリア機能を低下させるため)。
水道水中の塩素は、皮膚のタンパク質の破壊をもたらすことがわかっており、バリア機能を低下させたり乾燥を生みやすくなります。入浴やシャワーで体に使用する「お湯」は、塩素を除去することを忘れないようにしましょう。
同時に、血流を良い状態に維持していくためには、プラス作用のある成分(温泉)などを加えるとより効果的です。
入浴中のお湯の質、そしてお湯に含まれる成分で最も理想的だと言われるのは温泉ですが、毎日の生活習慣で行える入浴を最も効果的に行うためには、入浴環境をできる限り「良い状態」に近づけるように工夫しましょう。
